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愛知の旅
豊川市
三明寺
さんみょうじ
愛知県豊川市豊川町波通37
Tel 0533-86-9661
三明寺は曹洞宗の古刹で、豊川弁財天の名で知られています。正式には「龍雲山(りゅううんさん)妙音閣(みょうおんかく)三明禅寺」(さんみょうぜんじ)と称し、本尊・千手観音を祀っています。
大宝2年(702)、文武天皇が三河国行幸の時、この地で病になり弁財天の霊験で全快したことから、覚淵に命じて堂宇を建立したのが始まりといわれています。平安時代の後期の元暦元年(1184)に、源範頼の兵火により焼失し、荒廃しました。
応永年間(1394-1428)に後醍醐天皇の第11皇子の無文禅師が諸堂を復興し、この時に真言宗から禅宗に改宗し、千手観音を本尊としました。そして三重塔が建立され、大日如来像が安置されたそうです。
国指定重要文化財の三重塔は享禄4年(1531)に再建された建物です。同様指定の弁財天宮殿は天文23年(1554)に本願光悦により再建されたものです。本堂は、正徳2年(1712)に岡田善三郎成房により再建された建物です。
三明寺三重塔(国重文)
三明寺の三重塔は高さ15m、こけら葺きの、三間三重塔婆です。解体修理に際して発見された墨書により、室町時代後期の享禄4年(1531)に再建されたものと判明しました。比較的小型の塔で、明治40年(1907)に国の重要文化財に指定されています。
三明寺三重塔
初層は三間四方で四周に縁を廻らし、二層目は手摺の先端を刎ね上げた刎高欄(はねこうらん)付きの縁で、三層目は擬宝珠高欄付きの縁を廻らしています。初層・二層を和様、三層を唐様とし、外観に変化を持たせています。
三明寺三重塔
三明寺本堂内宮殿(国重文)
三明寺の本堂は間口5間、奥行5間の寄棟造り、正徳2年(1712)の再建で、愛知県の有形文化財に指定されています。堂内にある宮殿はこけら葺きの一間社流造りで、室町後期の天文23年(1554)に造られたものです。昭和28年(1953)に国の重要文化財に指定されています。
三明寺本堂
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