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岐阜の旅と歴史
岐阜の旅           岐阜市

延算寺
えんさんじ
岐阜県岐阜市岩井2−1−25
Tel 058-242-3007


 岩井山延算寺は高野山真言宗準別格本山のお寺で、本坊と東院が離れたところに建てられています。本尊は薬師如来ですが本坊は「たらい薬師」、東院は瘡神薬師(かさかみやくし)と呼ばれています。美濃四国八十八箇所霊場の本坊は八十五番札所、東院は八十番札所です。、
 延算寺は弘仁6年(815)、弘法大師空海が美濃巡杖で、霊水が湧き出る霊地を見つけ薬師如来を安置したのが始まりと伝えられています。貞観6年(864)に清和天皇の病気平癒祈願により勅命により定額寺(国立寺)となり、七堂伽藍を備え、12の塔頭を擁する大寺になったそうです。
 延算寺は俗に岩井山瘡神(かさがみ)とも呼ばれています。瘡(かさ)とは皮膚病のことで、治癒する御利益があると評判でした。昌泰年間(898-901)に平安時代の歌人小野小町も瘡平癒の祈願に訪れ、念願成就後、東院に石仏薬師を奉納したと伝えられています。
 天正10年(1582)、兵火により全焼し、寛永20年(1643)に再建されましたが規模は大幅に縮小されました。延算寺本尊である薬師如来像は国指定重要文化財で、鐘楼、白衣観音画像、板戸絵が市指定文化財です。コバノミツバツツジ群落とヤマモモが岐阜市指定天然記念物、岩井山庭園(本坊)が市の名勝に指定されています。

延算寺本堂(県重文)
 延算寺の本堂は寛永20年(1643)に淳仁法印により再建された建物です。間口3間、奥行4間、単層入母屋造り、銅板葺きで、均整のとれた素朴な建物です。組物、蟇股、入母屋破風などの彫刻に室町時代末期の様式を残しています。
延算寺本堂
 昭和36年(1961)に本堂の解体修理工事が行われ、屋根が檜皮葺きから銅板葺きに葺き替えられています。昭和31年(1956)に岐阜県の重要文化財に指定されています。
延算寺本堂

本尊薬師如来像(国重文)
 延算寺本坊の本尊である薬師如来像はたらい薬師と呼ばれています。当初は祀る所が無く、たらいの上に安置していたそうです。平安時代前期の楠の木を使った一木造りの仏像です。像高は153.0cmで、延暦24年(805)伝教大師最澄が因幡国岩井郡岩井で彫り込んだ3体(延算寺・比叡山根本中堂・横蔵寺)のうちの1つとされ、大正3年(1914)に国の重要文化財に指定されています。
本尊薬師如来像

延算寺鐘楼(市重文)
 延算寺鐘楼は天和3年(1683)に再建された建物です。芥見村の庄屋篠田利左衛門尉正利が目の病気をなおしてもらったお礼として寄進したという記録が残っているそうです。入母屋造り、銅板葺き、高欄付き、外壁は四隅柱のみの吹き放し、上層の格天井には絵天井板をはめています。岐阜市の重要文化財に指定されています。
延算寺鐘楼

延算寺毘沙門堂
 延算寺の毘沙門堂は昭和6年(1931)に東院の本堂を移築した建物です。間口1間、奥行き1間半、入母屋造り、桟瓦葺き、妻入り、木造平屋建ての建物で、正面に1間の向拝が付けられ、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、向拝の天井は格天井で絵が描かれています。
延算寺毘沙門堂

延算寺大師堂
 延算寺の大師堂は宝形造り、銅板葺きの木造平屋建てです。外壁は真壁造白漆喰仕上げ、左右に花頭窓付、「大師堂」の扁額が掲げられています。堂内には弘法大師、不動明王、愛染明王などが祀られています。平成5年(1993)に再建されています。
延算寺大師堂

延算寺東院小町堂
 延算寺の東院には本堂にあたる薬師堂の手前に小町堂が建てられています。昌泰年間(898-901)に小野小町が瘡平癒の祈願に訪れ、念願成就後、東院に石仏薬師を奉納したと伝えられていることから建立されました。小町観音、阿弥陀如来、ぼけよけ地蔵、西国三十三観音、釈迦涅槃像が祀られています。
延算寺東院小町堂

白蓮女史歌碑
 延算寺本坊の庭園の中に柳原白蓮女史の歌碑があります。昭和27年(1952)に延算寺にお参りした時に小野小町のことを詠んだものです。
 「やまかげの 清水にとへば いにしえの
      女のおもい かたりいずらく」
白蓮女史歌碑

コバノミツバツツジ群落(市指定天然記念物)
 延算寺のコバノミツバツツジ群落は平成10年(1998)に岐阜市天然記念物に指定されています。ツツジ科の高さ2〜4mの落葉大低木で、枝は細かく分枝します。葉が枝先に3枚つくことからコバノミツバツツジと命名されています。
コバノミツバツツジ群落


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