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岐阜の旅
高山市
照蓮寺
しょうれんじ
岐阜県高山市堀端町8
Tel 0577-32-2052
光耀山照蓮寺は浄土真宗大谷派のお寺です。高山市には照蓮寺は2寺あり、鉄砲町にある「真宗大谷派高山別院照蓮寺」とは直線距離で約800m離れています。照蓮寺は建長5年(1253)、嘉念坊善俊が開いたのが始まりといわれています。善俊は親鸞の直弟子で後鳥羽上皇の第11皇子です。
当初は正蓮寺と称し飛騨国白川郷鳩ヶ谷にあり飛騨国の浄土真宗の中心的なお寺でした。室町時代中期に入ると正蓮寺の僧だった教信が大名化し第9世明教(教信の弟)と共に広大な領地を有し、北陸地方の一向一揆とも協力関係を築き上げました。
長禄2年(1488)、帰雲城城主・内ヶ島為氏と対立し、全山焼き討ちにあい多くの堂宇が焼失、教信も戦死しました。永正元年(1504)10世明心が再興し、寺号を照蓮寺に改め、内ヶ島為氏とも和睦し、寺運は隆盛しました。
天正16年(1588)、飛騨国の領主になった金森長近は照蓮寺を高山城の城下に移らせました。しかし本堂や堂宇は残されたので「照蓮寺掛所心行坊」として存続しました。昭和36年(1961)に御母衣ダム建設で水没することになり白川郷から現在地である高山城跡に移転されたのです。
照蓮寺本堂(国重文)
照蓮寺の本堂は昭和37年(1962)に白川郷から移転された堂宇です。永正元年(1504)の建立で、飛騨国最古の真宗本堂建築の遺構です。間口7間、奥行9間、入母屋造り、とち葺き形銅板葺きの、木造平屋建てで、寺院建築では珍しい書院形式です。
照蓮寺本堂
ゆるやかな勾配の屋根に対して柱や建具の簡潔な直線が配され、気品ある建築美を見せています。工法、彫刻なども古式を継承しており、昭和31年(1956)に国の重要文化財に指定されています。
照蓮寺本堂
照蓮寺中門(県重文)
照蓮寺の中門は天正2年(1574)に建てられた山門で、昭和37年(1962)に本堂とともに移築された建物です。中門は 附棟札とともに岐阜県の重要文化財に指定されています。
照蓮寺中門
照蓮寺梵鐘(県重文)
照蓮寺梵鐘は建武元年(1334)の鋳銘と、飛州安国寺の銘が刻まれています。国府町の安国寺から移されたと思われ、飛騨に現存する梵鐘では最古のものです。照蓮寺梵鐘は岐阜県の重要文化財に指定されています。
照蓮寺梵鐘
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