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新潟の旅と歴史
新潟の旅           佐渡市

蓮華峰寺
れんげぶじ
新潟県佐渡市小比叡182
Tel 0259-86-2530


 小比叡山(こびえいざん)蓮華峰寺は小木港から北東2kmの山中にあります。平安時代初期の大同3年(808)に弘法大師が開基したといわれる古刹で、のちに嵯峨天皇の勅願所とされました。金剛寺・室生寺とともに真言宗の霊地となっています。
 ここが京都の鬼門にあたり、同じく王城鎮護の山とされる比叡山とは御所から見て同一線上にあったため、小比叡山と呼ばれたといわれています。また、付近の山々が蓮華八葉と似ているため寺号を蓮華峰寺としたそうです。
 90石の朱印寺として栄え、江戸時代中期の最盛期には佐渡国を中心に40寺以上の末寺を持ち、徳川家の廟所ともなりました。「アジサイ寺」ともよばれ、7月には境内に植えられた7000本のアジサイが咲き乱れます。
 1万1600平方mの寺域は鬱蒼と茂る杉木立に覆われています。小高い山に囲まれた谷地に、金堂を中心として山門、客殿、庫裏、鐘楼、弘法堂、御霊屋、骨堂、八角堂、八祖堂、山王権現社、小比叡神社など多くの建築物が建立しています。
 慶安5年(1652)に起きた「小比叡騒動」の戦火で客殿、庫裏を失いましたが、多くの堂宇が残されています。金堂、弘法堂、骨堂は国の重要文化財に指定され、他の15の建物も登録有形文化財に指定されています。

 蓮華峰寺の金堂には聖観音が祀られています。桁行5間、梁間5間、1重、入母屋造り、茅葺き形銅板葺きの建物で、壁面には梵字で表された三十三観音が配されています。解体修理の際、長禄3年(1459)に巡礼者が記した墨書が発見され、応永年間(1394-1428)の建立であろうと思われます。明治39年(1906)に国の重要文化財に指定されています。
蓮華峰寺金堂
 蓮華峰寺の弘法堂にはて弘法大師坐像が安置されています。桁行3間、梁間3間、1重、宝形造り、屋根はサワラの厚板を組み合わせて葺いたとち葺きで、慶長14年(1609)の建立です。旧来のとち葺きが完全な形で残されているのは貴重な遺構です。明治39年(1906)に国の重要文化財に指定されています。
蓮華峰寺弘法堂
 蓮華峰寺の骨堂は金堂背後の小高いところに建っています。桁行1間、梁間1間、1重、宝形造り、茅葺きの小仏堂です。堂内に貞和4年(1348)の墨書があり、南北朝初期に建立されたと考えられています。新潟県内最古の建造物で、禅宗様建築としては東日本でも最古に属するものです。加行僧の参篭堂との推測もなされています。平成元年(1989)に国の重要文化財に指定されています。
蓮華峰寺骨堂
 蓮華峰寺の仁王門は金堂の東南にあり、東を正面とする八脚門です。木造平屋建、入母屋造り、桟瓦葺きで、建築面積は19平方mです。両脇間後方に金剛力士を収めていて、円柱や組物二手先に格式の高い細部を施しています。平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺仁王門
 蓮華峰寺の地蔵堂は、金堂の東にある末寺宝積院の本堂です。木造平屋建、桁行3間、梁間3間、宝形造り、桟瓦葺きで、面積は29平方m、背面軒下に仏壇を張り出しています。明治26年(1893)の建立で、平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺地蔵堂
 蓮華峰寺の護摩堂は護摩をたき修法を行うための仏堂です。木造平屋建、入母屋造り妻入、桟瓦葺きの三間堂です。建築面積は40平方mです。棟札により、元禄3年(1690)に建てられています。組物を出組として、軒を二軒繁垂木としています。平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺護摩堂
 蓮華峰寺の密厳堂(みつげんどう)は金堂の西に建つ三間堂です。木造平屋建、宝形造り、桟瓦葺きで、前面に一間向拝を付けています。建築面積は29平方mで、天保15年(1844)に建てられています。小規模な堂ですが組物を出組として、内部の支輪などに彫刻を施しています。平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺密厳堂
 蓮華峰寺の八祖堂(はっそどう)は金堂の北側の丘の上に建てられています。木造平屋建、入母屋造り、カヤ葺き形の銅板葺きの三間堂です。建築面積は29平方mです。江戸時代の寛文から寛延年間(1661-1750)の間に建立されています。組物を五手先とし、内部も虹梁や太瓶束などからなる架構を見せ、全体に彩色を施しています。平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺八祖堂
 蓮華峰寺の台徳院御霊屋(だいとくいんおたまや)は木造平屋建、こけら葺き、建築面積3.6平方mの一間社です。隣にある東照宮とよく似ていますが、東照宮は入母屋造りであるのに対し、切妻造り妻入です。軸部や軒の彫刻や彩色、組物の形式は東照宮と同じで、双方とも江戸時代の寛文から寛延年間(1661-1750)の間にに建てられたと見られます。
蓮華峰寺台徳院御霊屋
 蓮華峰寺の東照宮は木造平屋建、こけら葺き、建築面積3.5平方mの一間社です。八角堂の北の覆屋内に台徳院霊屋と左右に並んでいます。軸部の外部全体が彫刻、彩色されていて、組物を三手先として、軒も彫刻付きの板軒(二軒)としています。台徳院御霊屋とともに平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺東照宮
 蓮華峰寺の経蔵は土蔵造り平屋建、切妻造り、桟瓦葺き、妻入の土蔵で、正面に1間の向拝を付けています。建築面積は34平方mで、江戸時代の中期に建てられています。内部は板張で、化粧棟木に半間毎の化粧垂木でできています。近世寺院に見られる土蔵造り経蔵の好例で、平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺経蔵
 蓮華峰寺の八角堂は経蔵の北にあります。木造平屋建、銅板葺きの八角円堂で、建築面積は10平方mです。江戸時代中期の建築と見られ、内部は柱間毎の三角形の小室に分かれ、それぞれに宮殿を収めています。軒の組物は絵様肘木や彫刻を多用した三手先です。平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺八角堂
 蓮華峰寺の鐘楼堂は袴腰付きの鐘楼で、金堂の北東の台地上にあります。上層は桁行3間、梁間2間で四方に腰組付の縁を巡らせています。建築面積は19平方mで、組物は出組で寄棟造り、かや葺き形銅板葺きです。幕末にかなり改造されていますが、桃山建築の特徴を良く残しています。平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されています。
蓮華峰寺鐘楼堂


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