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富山の旅と歴史
富山の旅           富山市

各願寺
かくがんじ
富山県富山市婦中町長沢5692
Tel 076-469-4355


 北叡山各願寺は呉羽丘陵の麓にある高野山真言宗のお寺です。大宝年間(701-703)、文武天皇の勅命により仏性聖人(天武天皇第7皇子自信院一品(いっぽん)親王)が法相宗の寺として開山したのが始まりと伝えられています。
 平安時代初期に伝教大師最澄が各願寺を訪れ天台宗に改宗しています。2躯の木造薬師如来坐像を自ら彫り込み、1躯を各願寺の本尊に、もう1躯を比叡山延暦寺に収めたそうです。朝廷の勅願所として繁栄し、最盛期には七堂伽藍が整備され3千坊を数え、比叡山に対して北叡山と称しました。
 建武年間(1334-1336)に守護の井上俊清(普門利清)と対立し、国司の中院少将定清とともに立ち向かいましたが、兵火により全山焼失しました。再興後、天正3年(1575)の上杉侵攻の兵火で再び焼失し衰退しました。
 寛文年間(1661-1675)に真言宗のお寺として再興し、寛永16年(1639)の富山藩の成立以後は歴代藩主の帰依が厚く庇護されました。特に2代藩主前田正甫(まさとし)は度々参詣し、領内第一と称される桜の名木を鑑賞したと伝えられています。

各願寺本堂
 各願寺の本堂は木造平屋建て、切妻造り、桟瓦葺き、平入です。間口は8間あり、正面に1間の唐破風向拝が付けられています。外壁は真壁造り、白漆喰仕上げです。北陸白寿三十三観音霊場第26番札所。北陸三十六不動霊場第17番札所になっています。
各願寺本堂

各願寺山門
 各願寺の山門は切妻造り、桟瓦葺きで、三間一戸の門です。中央部の屋根が高く左右には左甚五郎が彫刻したと伝わる仁王像が安置され、「北叡山」の山号額が掲げられています。
各願寺山門

絹本著色不動明王像(富山市指定文化財)
 各願寺の寺宝に南北朝時代から室町時代初期(14世紀後期ー15世紀初頭)に制作された絹本著色(ちゃくしょく)不動明王像があります。縦113.3cm、横59.5cmで平成11年(1999)に富山市の文化財に指定されています。元禄3年(1690)に高野山大楽院の第29代の問津より下付されたものです。
絹本著色不動明王像

寺領寄進状(富山市指定文化財)
 各願寺の寺宝に初代富山藩主・前田利次の黒印が押された寺領寄進状が残されています。縦39.9cm、横50.8cmの紙本墨跡(しほんぼくせき)の掛幅装(かけふくそう)で延宝2年(1674)のものと思われます。富山市の文化財に指定されています。朝夕の勤行を怠慢しないことと記されています。
寺領寄進状

各願寺観花の詠(富山市指定文化財)
 2代藩主前田正甫によって詠まれた「各願寺観花の詠」の掛幅装が各願寺の寺宝として保存されています。縦31.0cm、横45.2cmの紙本墨跡(しほんぼくせき)の掛幅装で富山市の文化財に指定されています。初冬の頃の雪景色を詠んでいます。
各願寺観花の詠


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