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兵庫の旅
神戸市北区
石峯寺
しゃくぶじ
兵庫県神戸市北区淡河町神影110−1
Tel :078-958-0822
岩嶺山(がんれいさん)石峯寺は高野山真言宗の古刹です。寺伝によれば白雉2年(651)、孝徳天皇の勅願により法道仙人によって開基されたそうです。天平19年(747)に行基が薬師堂を建立し、弘仁14年(823)に嵯峨天皇の勅願により三重塔を建立したと伝えられています。
石峯寺は鎌倉時代には東西2里、南北1里の寺領の中に70余りの僧坊があったようです。応仁の乱、嘉吉の乱、織田・豊臣の毛利征伐などで、伽藍は焼失し、衰退しました。江戸時代に入り、明石城主より70石、のちに3代将軍徳川家光より13代にわたり70石の朱印寺領を受けました。
石峯寺入口には仁王門があり、鐘楼、鼓楼、本堂と続いています。薬師堂と三重塔は国の重要文化財に指定され、塔頭の竹林寺の庫裏は神戸市の歴史的建造物に指定され、竹林寺と十輪院の庭園は神戸市の庭園に指定されています。
昭和49年(1974)に「石峯寺及びその周辺」として石峯寺は塔頭の十輪院、竹林寺とともに文化環境保存区域に指定されました。平成9年(1997)には「新・こうべ花の名所50選」の1つに選定されています。
石峯寺の薬師堂は間口5間、奥行5間、単層、入母屋造り、本瓦葺きです。天平19年(747)に行基が建立したといわれています。現在の薬師堂は明応年間(1492-1500)頃に再建されたと推察されています。聖武天皇の勅願で行基が開眼した薬師佛、十二神将、日光月光菩薩を祀っています。
石峯寺薬師堂
かつては屋根の上部が茅葺きで、下部が瓦葺きでしたが、昭和41年(1966)から43年の解体修理の際に、入母屋造りの本瓦葺きに復元されました。前面には桟唐戸が付けられ、両端は連子窓を持つ土塀です。内部は内陣・下陣に分かれていて、和様を基調として天竺様をあしらう折衷様式です。大正4年(1915)に国の重要文化財に指定されています。
石峯寺薬師堂
石峯寺の三重塔は嵯峨天皇の勅願により弘仁14年(823)に建立されたといわれています。嘉吉元年(1441)の嘉吉の乱の兵火で焼失してしまいました。現在の三重塔は室町中期に建てられたとものと推察されています。三重塔は高さ24.41m、三間、銅板葺きの三重塔です。この時代に造られた三重塔の中では最も大きいものの一つです。
石峯寺三重塔
第一層の高さに比べて第二層、第三層の軒の高さが著しく低いのが特徴で、相輪も完備しています。当初はこけら葺きか、桧皮葺きでしたが、現在は銅板葺きになっています。大正4年(1915)に薬師堂とともに国の重要文化財に指定されています。
石峯寺三重塔
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